8月9日 戦争中に青壮年期を送った、いわゆる戦中派とよばれる人びとは、私の知る限り、戦争について語りたがらない傾向がある。誰しも大なり小なり、いやな思いをしたらかであろう。自分の戦争体験について語ることによって、いやな思い出を心の奥底からわ…
生命の所在 「言論の自由」ということを考えるとき、種々の法律は生きている人間に対してのものなのだと、改めて思わされる。事故、災害、戦争などで不意に死した人間は、死に際し言葉を残す暇もなかった。だが、近しい人の内に、死者が死後も語りかけてくる…
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